【2025年】RPAツールのおすすめ10製品(全57製品)を徹底比較!満足度や機能での絞り込みも

掲載製品数:57製品
総レビュー数:1,235
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RPAツールとは?

RPAツールとは、Robotic Process Automationの略で、定型的な業務プロセスをロボットを使って自動化するソフトウェアのことです。デジタルレイバーと呼ばれることもあります。

コストの削減効果はもちろん、人手不足の改善やヒューマンエラーの防止などの効果も期待することができます。

データの入力やフォームの記入、レポートの生成など、人間が行うルーチンワークを模倣することで、時間とコストを節約しながら、多くの業務を自動化することが可能です。

ただし、最終的に人間の判断が必要になる業務や作業プロセスが多い業務、少量かつ短時間で終了する作業には、RPAツールの導入は向きません。適材適所で活用しましょう。

また、導入には専門的な知識と適切な計画管理が求められますが、適切に使いこなすことができれば、ビジネスの効率化を実現する強力なツールです。

RPAツールの定義

  • 定型的な業務フローを、レコード(録画)機能やプログラミング等により、シナリオとして作成できる
  • 作成したシナリオに基づき、ソフトウェアロボットが処理を自動実行する
  • 複数のアプリケーションを横断し、ソフトウェアロボットを実行できる

RPAツールの基礎知識

RPAツールとは、Robotic Process Automationの略で、定型的な業務プロセスをロボットを使って自動化するソフトウェアのことです。デジタルレイバーと呼ばれることもあります。

コストの削減効果はもちろん、人手不足の改善やヒューマンエラーの防止などの効果も期待することができます。

データの入力やフォームの記入、レポートの生成など、人間が行うルーチンワークを模倣することで、時間とコストを節約しながら、多くの業務を自動化することが可能です。

ただし、最終的に人間の判断が必要になる業務や作業プロセスが多い業務、少量かつ短時間で終了する作業には、RPAツールの導入は向きません。適材適所で活用しましょう。

また、導入には専門的な知識と適切な計画管理が求められますが、適切に使いこなすことができれば、ビジネスの効率化を実現する強力なツールです。

RPAツールの定義

  • 定型的な業務フローを、レコード(録画)機能やプログラミング等により、シナリオとして作成できる
  • 作成したシナリオに基づき、ソフトウェアロボットが処理を自動実行する
  • 複数のアプリケーションを横断し、ソフトウェアロボットを実行できる
RPAツールのタイプ別おすすめ製品10選
アテンデッド型RPA
アンアテンデッド型RPA
ハイブリッド型RPA
RPAツールの人気おすすめ製品比較表
なぜRPAツールが注目されているのか?
RPAツールが注目されている理由
RPAツールに期待されている役割
RPAツールが流行しているのは日本だけ?日本と海外の違い
①:産業と用途の違い
②:採用率と普及度の違い
③:ベンダーと提供業者の違い
RPAツールとAI・VBAの違い
RPAの特徴
AIの特徴
VBAの特徴
RPAツールの導入効果とできること
データの入力
データの集計
データの検証
情報収集
資料作成
アプリ間連携
RPAツールの種類
デスクトップ型のRPAツール
サーバー型のRPAツール
クラウド型のRPAツール
RPAツールの価格・金額・費用相場
デスクトップ型RPAツールの料金相場
クラウド型RPAツールの料金相場
サーバー型RPAツールの料金相場
RPAツールのメリット
既存のコストの削減につながる
サービスレベルの向上につながる
ヒューマンエラーの防止につながる
適材適所の人材配置の実現につながる
業務効率化や機会損失の回避につながる
RPAツールのデメリット
トラブルやアクシデントには対応できない
あらかじめ指定された業務しか対応できない
複雑なタスクは命令を複数に分ける必要がある
RPAツールと相性の良い業務
RPAツールと相性の悪い業務
RPAツールの選び方と比較のポイント
①:対象の業務に対応しているか確認する
②:導入コストと機能のバランスを確認する
③:導入後の拡張のしやすさを確認する
④:導入後の管理のしやすさを確認する
⑤:ほかの製品との連携方法を確認する
⑥:メンテナンスやサポート体制を確認する
RPAツールの導入手順・フロー
導入手順①:業務の決定
導入手順②:シナリオの作成
導入手順③:試験導入
導入手順④:動作修正
導入手順⑤:本格導入
RPAツールはこんな中小企業・大企業におすすめ
定型業務を自動化したい中小企業・大企業
業務の効率化を実現したい中小企業・大企業
人為的なミスを削減したい中小企業・大企業
既存のコストを削減したい中小企業・大企業
常に稼働し続けるシステムが欲しい中小企業・大企業
RPAツールの機能一覧・できること
RPAの処理設計
自動処理の設定
ロボット管理
RPAの進化版「IPA(Intelligent Process Automatio)」とは?
RPAツールの最新トレンド2024
市場規模の拡大
AIツールとの連携
ワークスタイルの変化
RPAツールに関連のあるソフトウェア
【規模別】RPAツールの人気おすすめランキング
RPAツールの高評価ランキング
中小企業で人気のRPAツールランキング
中堅企業で人気のRPAツールランキング
大企業で人気のRPAツールランキング

RPAツールのタイプ別おすすめ製品10選

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アテンデッド型RPA

アテンデッド型RPAは、人間が操作中に連携して動作するRPAです。「複雑な顧客データ入力を効率化したいが、特別なケースは自分で判断したい」というときに最適です。ユーザーがトリガーを起動し、必要に応じて判断や承認を行います。例えば請求書処理で金額確認が必要な場合や、例外処理が多い業務に向いています。デスクトップ上で作業しながらロボットを活用したい場合におすすめです。

アテンデッド型RPAのおすすめ製品

  • WinActor:RDAに特化しており、ユーザーのデスクトップPCでの動作を前提とした設計
  • EzRobot:中小企業向けに特化し、一般事務職でも使える簡潔なUIが特徴
  • AUTORO(オートロ):クラウド型でサーバー・端末不要、MacでもWindowsでも利用可能

アンアテンデッド型RPA

アンアテンデッド型RPAは、完全自動化を実現するRPAです。「夜間にデータバックアップを実行したい」「月次レポートを休日前に自動生成したい」といった人の介入が不要な定型業務に最適です。スケジュール実行やサーバー上での稼働が可能で、大量処理や繰り返し作業の自動化に適しています。人的リソースを他の創造的業務に振り向けたい場合におすすめです。

アンアテンデッド型RPAのおすすめ製品

  • Power Automate:専用マシンでの実行のみを想定した本格的なRPAプラットフォーム

ハイブリッド型RPA

ハイブリッド型RPAは、アテンデッド/アンアテンデッドの両方の特性を組み合わせたRPAです。「申請処理は自動化し、承認だけ人間が行いたい」といった場合に最適です。一部を自動化しつつ、重要判断ポイントで人間の介入を組み込めます。例えば、与信審査で基本情報処理は自動化し、最終判断は担当者が行うといった使い方です。自動化と人間の判断をバランスよく組み合わせたい場合におすすめです。

ハイブリッド型RPAのおすすめ製品

  • UiPath Platform:アテンデッド/アンアテンデッドの両方に対応し、用途に応じて使い分け可能
  • Automation Anywhere:両タイプのライセンスを提供し、柔軟な運用が可能
  • BizRobo!:デスクトップ版(mini)とサーバー版(Basic)を提供し、段階的な導入が可能
  • RoboTANGO:フローティングライセンスを標準搭載し、複数PCでの共有利用が可能
  • EzAvater:非IT部門でも使える簡単な操作性と、安定した動作が特徴
  • ロボパットDX:1ライセンスで複数PC端末での利用が可能で、テレワーク/多拠点活用に最適

RPAツールの人気おすすめ製品比較表

製品名満足度レビュー数価格
ロボパットDX4.8/5点216件19,800円~ / 月額
EzRobot4.7/5点90件要お見積り
EzAvater4.6/5点75件200,000円~ / 月額
AUTORO(オートロ)4.4/5点55件要お見積り

※Leader製品のうち、2024年9月20日時点における満足度の高い順番で表示しています。

各おすすめ製品の機能の有無や操作性、サポート品質や料金プランなど、さらに詳しい比較表は、こちらの「製品比較ページ」から確認することができます。

なぜRPAツールが注目されているのか?

RPAツールが注目されている理由

RPAツールが注目されている最大の理由は、デジタル化が進む中で業務自動化ニーズが高まっていることです。RPAツールを活用することで、従来人手で行われていた定型的な作業をソフトウェアロボットに任せることができます。単純作業の自動化により、人的リソースをより付加価値の高い業務に振り分けることが可能になります。

また、RPAツールの導入は比較的安価で、短期間での構築が可能です。システム連携が不要なケースも多く、既存システムへの影響を最小限に抑えながらプロセス自動化を実現できるのがメリットです。さらに、ビジネスプロセスの見える化による業務標準化も期待できます。

RPAツールに期待されている役割

RPAツールには、業務効率化と生産性向上のツールとしての役割が期待されています。単純作業の自動化による人的リソースの最適活用は、コストダウンにも直結します。また、作業ミスのリスク低減や、ルールに基づいた確実な作業実行も可能になり、事務作業の品質向上にも寄与します。

さらに、将来的にはRPAをAI技術と組み合わせ、よりインテリジェントな自動化の実現を目指す動きもあります。RPAツールに対しては、単なるデジタル化の手段を超えた、ビジネスプロセス変革の起爆剤としての期待も高まっています。

RPAツールが流行しているのは日本だけ?日本と海外の違い

①:産業と用途の違い

日本ではRPAツールを金融業や保険業、製造業などで業務の自動化に活用するケースが多く見られますが、海外では業種の偏りが少ない傾向にあります。欧米では小売業や医療、公共分野でもRPAの利用が進んでいます。また、日本国内ではバックオフィス業務への適用が中心ですが、海外では契約管理や給与計算など、より幅広い業務領域でRPAが活用されています。

②:採用率と普及度の違い

RPAの採用率や普及度合いには日本と海外で大きな開きがあります。日本企業ではRPAの認知度が高く、既に多くの企業で実際に導入が進んでいます。一方、海外ではRPAの認知度自体がまだ低い水準にあり、導入企業の割合も日本ほど高くありません。ただし近年、欧米を中心にRPAへの注目が高まっており、今後さらなる普及が期待されています。

③:ベンダーと提供業者の違い

日本で広く利用されているRPAツールのベンダーは、海外発の製品が中心です。一方、海外ではローカルベンダーによる製品も多数存在します。また、RPAツールの提供形態にも違いがあり、日本では大手SIerやコンサル企業を通じた導入事例が多いのに対し、海外では専門のRPA業者によるサービス提供が一般的な傾向にあります。

このように、RPAの普及状況やユースケース、ベンダー事情など、様々な面で日本と海外には違いが見られます。今後のグローバル展開を見据えれば、こうした違いを理解しておくことが重要です。

RPAツールとAI・VBAの違い

RPAの特徴

RPAツールは先述した通り、あらかじめ命令した作業しか行うことができません。しかし、AIは命令しなくても考えて作業に取りかかることができます。

例えば見積書の場合、RPAツールではあらかじめ顧客から特定の条件を満たすメールが届いたら見積書を送付するように指示しておく必要があります。

AIの特徴

一方、AIは文面の内容を読み取り、見積書を送付する必要があると判断することができます。さらに、あらかじめ指定されたフローよりも効率の良い方法があれば、それを提案してくれます。

RPAツールは作業に特化した「筋肉」であり、AIは「頭脳」と言えます。どちらが良いというわけではありませんが、両方を組み合わせることで最大限の効果を発揮できるものと捉えていただければと思います。

VBAの特徴

RPAツールと似たものとしてよく挙げられるのがVBAです。VBAはVisual Basic for Applicationsの略で、主にMicrosoftがMS Officeの拡張機能として提供しているプログラミング言語です。

VBAも同様に業務の自動化を行うシステムですが、RPAツールのように複数のアプリケーションを横断することはできません。

制限されるのはExcel、Word、AccessなどのMicrosoft製品のみです。その代わり、VBAでは複雑な統計加工処理が可能となりますが、RPAツールではできません。

また、VBAではプログラミングのスキルが必要になりますが、RPAツールではそれは必要ありません。直感的にインターフェースで実装することができるため、知識がない方でも始めやすいシステムとなっています。

RPAツールの導入効果とできること

データの入力

RPAツールは、様々なアプリケーションへのデータ入力作業を自動化できます。例えば、Excelデータを基にし、その情報を複数のシステムに転記する業務があれば、RPAツールを使ってこの作業を自動化することができます。人手による入力ミスのリスクも低減できます。

データの集計

データの集計作業も、RPAツールで自動化できます。複数の場所に分散しているデータを自動で取り込み、所定の計算ルールに従って集計するといった業務フローをRPAで構築できます。

データの検証

RPAツールは、データの検証やクロスチェックにも活用できます。データに一定のルールに基づく不備がないかをチェックし、問題があればアラートを上げるなどの対応が可能です。

情報収集

RPAツールで各種Webサイトからデータを自動収集することもできます。スクレイピングにより、必要な情報を定期的に収集・蓄積する業務にRPAを役立てられます。

資料作成

RPAツールを使えば、資料作成業務の自動化も実現できます。所定のテンプレートに収集したデータを自動で入力し、定型的な資料を効率的に作成することができます。

アプリ間連携

RPAツールは異なるアプリケーション間のデータ連携においても有効活用できます。API連携が難しいレガシーシステムも含め、RPAによりシステム間の情報のやり取りを自動化することが可能です。

RPAツールの種類

RPAツールは主に「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類に分けられます。それぞれのRPAツールの種類には、導入・保守コストや管理のしやすさなど、違いがあります。自社の業務内容や規模、予算などにより、最適なRPAツールの種類を選択することが重要です。

デスクトップ型のRPAツール

デスクトップ型RPAは各パソコン上で動作するシステムです。小規模・低価格で導入可能で、組織的な管理が不要な点が特徴です。パソコン1台に対してデジタルレイバー1台が導入されるので、特定のパソコンで行っている単純作業を自動化することができます。

サーバー型のRPAツール

サーバー型RPAは自社で用意したサーバー上で動作し、複数のパソコン末端を自動化したり、部門をまたいだ業務を自動化できたりと、機能性に優れたシステムです。サーバ内で働いていることから、大量のデータやルールを一括管理することができます。また、部門をまたいで広範囲に活用できる一方で、初期費用が高額なもので数千万円、維持費も月額数十万円かかる製品もあるため、大規模に導入したい企業向けのタイプです。

クラウド型のRPAツール

クラウド型RPAはベンダーのクラウドサーバー上で動作するRPAシステムです。インターネットを経由し、Webブラウザなどのクラウドサーバ上で作業を自動化します。初期費用が安い傾向にあるため、イニシャルコストを抑えられるのが大きなメリットです。

RPAツールの価格・金額・費用相場

RPAツールの価格は、種類や機能、提供会社により大きく異なります。一般的な価格帯は以下の通りです。

デスクトップ型RPAツールの料金相場

月額で数万円前後から導入することができます。個々のPC上で動作し、特定のタスクを自動化します。

クラウド型RPAツールの料金相場

初期費用が30万~50万円程度、月額費用が10万円以上です。クラウド上で動作し、場所を問わずにタスクの自動化を実現することができます。

サーバー型RPAツールの料金相場

初期費用が10万円から数千万円、月額費用が30万~120万円程度です。サーバー上で動作し、複数のPCやシステム間でのタスク自動化が可能です。

上記の価格はあくまで一般的な相場であり、具体的な価格は各RPAツールの提供会社によります。

また、導入にあたっては初期費用だけでなく、運用時のランニングコストやサポート費用、バージョンアップ費用なども考慮する必要があります。RPAツールの導入は長期的な投資であるため、全体の費用対効果を考慮することが重要です。

RPAツールのメリット

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既存のコストの削減につながる

RPAツールを導入することで、繰り返しのルーチンワークやタスクの自動化が可能になります。これにより、人的労力や時間の節約が実現され、企業は効率的に業務を遂行することができます。さらに、人件費の削減や生産性の向上により、全体的なコストを削減することができます。

サービスレベルの向上につながる

RPAツールによって業務プロセスが効率化されることで、サービスの迅速な提供や顧客満足度の向上につながります。ルーチンワークやタスクの自動化により、企業は顧客により速い対応を提供し、より高いサービスレベルを実現することができます。これにより、顧客満足度の向上や競争力の強化が期待されます。

ヒューマンエラーの防止につながる

RPAツールは、精度の高い自動化を提供するため、ヒューマンエラーのリスクを軽減します。人間による手作業では起こりうるミスや過ちを最小限に抑えることで、業務プロセスの信頼性と品質を向上させることができます。これにより、企業は品質管理の向上やリスクの軽減につながる効果を享受できます。

適材適所の人材配置の実現につながる

ルール化された定型的な作業(データ入力、転記、照合など)をRPAツールに置き換えることで、それまで定型作業を担当していた人材を、創造性が必要とされる業務や属人的なコミュニケーションが求められる業務など、人にしかできない生産性の高い仕事を任せられるようになり、最適な人材配置にもつなげられます。

業務効率化や機会損失の回避につながる

RPAツールは、人が繰り返し行っていた作業を非常に早いスピードで実行します。例えば、注文を受けた商品を在庫システムで検索し、出荷手配のシステムに該当個数などの情報を入力するような業務では、注文の集中時に人が対応できなければ、その分機会の損失につながります。このような業務にRPAツールを導入すると、人が作業するよりもはるかに早く実行し、機会損失を招くこともありません。

RPAツールのデメリット

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トラブルやアクシデントには対応できない

RPAツールは、ある程度の予測可能性のあるルーチンな業務を自動化することに適していますが、予期せぬ状況や例外的なケースに対応する能力には限界があります。したがって、システムの変更や更新、異常事態への適応など、柔軟な対応が求められる状況では、RPAツールは十分な対応が難しい場合があります。

あらかじめ指定された業務しか対応できない

RPAツールは特定の業務プロセスに対して設計されており、それ以外の業務には対応できません。人間のように柔軟に多様なタスクに対応することができないため、異なる業務に対する適用範囲が限られています。そのため、RPAツールを導入する際には、対象となる業務を明確に定義する必要があります。

複雑なタスクは命令を複数に分ける必要がある

RPAツールは、単純で繰り返しの多いタスクに対しては効果的ですが、複雑なタスクや条件分岐が多い業務に対しては適していません。このような場合、RPAツールを使用するためにはタスクを複数のステップに分割し、それぞれのステップに対して適切な命令を設定する必要があります。これにより、RPAの設定や管理が複雑化し、効率性が低下する可能性があります。

RPAツールと相性の良い業務

メリットとデメリットを先述しましたが、それではRPAツールはどんな業務に適しているのでしょうか。
代表的な例をご紹介します。

  • 手順・ルールが決まっている単純作業
  • データ入力・コピーペースト作業
  • データの収集や分析
  • 社内ITシステムの管理・データの読み込み
  • システムの監視
  • カスタマーサポート
  • 電話の自動対応・メールの自動返信
  • 添付ファイルを所定の場所に保存
  • 自動メール配信
  • 文書ファイルのPDF化

1つのアプリケーション内だけでなく、複数のアプリケーションを横断して、業務を自動遂行してくれるところがRPAツールの魅力です。

上記以外にもRPAツールで遂行できる業務はありますが、より複雑化したものは、むしろ工数がかかってしまう可能性があるので、注意が必要です。

RPAツールと相性の悪い業務

RPAツールは事前に決められたルールに従って動作するため、臨機応変な対応が求められる業務には適していません。RPAツールは定型的な業務の自動化には有効ですが、状況判断や高度な分析が必要な業務には向いていないといえるでしょう。

  • コールセンター業務などのケースバイケースで判断が求められる業務
  • データサイエンティストや企画職など、高度な分析や創造性を必要とする知的労働
  • データ形式にバラつきがあり、不規則な入力データを扱う業務
  • 既存の業務プロセスの抜本的な見直しを伴う業務改革

RPAツールは、あくまで既存の業務プロセスを自動化するものです。業務プロセス自体の見直しや大幅な改善を目指す場合には、RPAだけでは不十分です。ビジネスプロセスの抜本的な見直しを含む取り組みが必要になります。

このようにRPAには一定の限界があり、業務特性に応じてRPAツールの活用を検討する必要があります。RPAと相性の良い業務、悪い業務を見極めることが重要です。

RPAツールの選び方と比較のポイント

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①:対象の業務に対応しているか確認する

RPAツールを選定する際は、まず自社の対象業務に適切に対応できるかどうかを確認する必要があります。RPAツールにも得手不得手があり、扱える業務の範囲は製品によって異なります。業務の種類、規模、複雑さなどを把握し、RPAツールが適切に自動化できるかを検討しましょう。

②:導入コストと機能のバランスを確認する

RPAツールの導入コストと提供される機能のバランスを事前に確認することが重要です。価格帯によって機能の違いがあり、高機能なツールほど導入コストは高くなる傾向にあります。業務の重要度や求められる機能レベルに応じて、適切な製品を選ぶ必要があります。

③:導入後の拡張のしやすさを確認する

業務が拡大した際の対応力は必須の検討項目です。RPAの適用範囲を将来的に広げていく場合、追加でロボットを簡単に増やせるかどうかを確認しましょう。システム拡張性の高さも重要なポイントとなります。

④:導入後の管理のしやすさを確認する

RPAツールの管理機能や運用の容易さも見落とせません。監視機能やエラー時の対処のしやすさ、分かりやすいログ機能など、効率的な管理が行えるツールを選ぶことが大切です。

⑤:ほかの製品との連携方法を確認する

RPAツールは、基本的には人が使うアプリケーション製品やサービスの操作を代行・自動化するものであり、外部の基幹業務システムやWebアプリケーションと連携して利用することが前提となります。連携のためには、基本的にシステムやアプリケーション側で変更する必要はありません。

⑥:メンテナンスやサポート体制を確認する

RPAツールのバージョンアップ対応や技術サポートの体制、障害時の対応力も重視すべきポイントです。サポート内容、体制、過去の実績なども総合的に確認し、安心して利用できるベンダーを選びましょう。

RPAツールの導入手順・フロー

導入手順①:業務の決定

RPAツールの導入に先立ち、まずはRPAの適用対象となる業務を選定する必要があります。定型的な作業が多い業務ほど、RPAの活用が有効です。RPAの強みや弱みを把握し、自社の業務にマッチするかを検討しましょう。業務プロセスをフローチャート化するなどして、現状を可視化することも重要です。

導入手順②:シナリオの作成

対象業務が決まれば、次はRPAのシナリオを作成します。シナリオとは、RPAによる自動化の手順を記述したものです。業務の流れに沿って、RPAにどのような動作を行わせるかを細かく定義していきます。シナリオの作成は、RPAの導入プロジェクトにおける中核的な作業となります。

導入手順③:試験導入

作成したシナリオに基づき、実際にRPAを試験導入します。この際、業務システムの環境を模した仮想環境で検証を行うことが一般的です。様々なパターンのテストを繰り返し、RPAが所定の動作を正しく実行できるかを確認します。

導入手順④:動作修正

試験導入の結果、RPAの動作に問題があれば修正を行います。シナリオの見直しや、RPAツールのカスタマイズなどを実施します。必要に応じて業務フローの改善を検討することもあります。RPAが安定して稼働できる水準まで、このサイクルを繰り返します。

導入手順⑤:本格導入

すべての準備が整えば、RPAを本番環境に導入します。実運用に合わせて障害監視体制の構築も行います。本格稼働後も定期的に動作確認を行い、状況に応じてメンテナンス・改修を実施していく必要があります。

RPAツールはこんな中小企業・大企業におすすめ

定型業務を自動化したい中小企業・大企業

RPAツールは定型的な業務を自動化することで、作業時間を短縮し、生産性を向上させることができます。

業務の効率化を実現したい中小企業・大企業

RPAツールは、手順・ルールが決まっている単純作業を自動化することで、業務の効率化を図ることができます。

人為的なミスを削減したい中小企業・大企業

RPAツールは人間が行う作業を正確に再現するため、人為的なミスを大幅に減らすことが可能です。

既存のコストを削減したい中小企業・大企業

RPAツールを導入することで、人間が行っていた作業を自動化し、人件費を削減することが可能です。

常に稼働し続けるシステムが欲しい中小企業・大企業

RPAツールは人間と違い、休憩や睡眠を必要とせず、24時間365日働き続けることができます。

ただし、RPAツールの導入は長期的な投資であるため、全体の費用対効果を考慮することが重要です。また、RPAツールはあらかじめ指定された作業しか行うことができないため、最終的に人間の判断が必要になる業務や作業プロセスが多い業務、少量かつ短時間で終了する作業には、RPAツールの導入は向きません。適材適所で活用しましょう。

RPAツールの機能一覧・できること

RPAの処理設計

機能 解説
フロー図によるシナリオ作成 処理の流れをフロー図に表し、ロボットが自動実行するためのシナリオをプログラミングなしで作成できる
レコード機能 人がマウスを使って操作する画面の位置や操作を記録したり、キーボードを使って入力する文字列やコマンドを記録することでロボットの処理内容を登録する
プログラミング言語によるルール設計 Java、PHP、C#、Rubyなどの汎用プログラミング言語により、RPAツールが実行する処理やルールを設定できる
文字と図形や色の判別 画面上に表示された文字の内容や、図形、色を読み取り、その内容に応じて処理操作を変更したり、必要な文字情報を取り込んだりする

自動処理の設定

機能 解説
スケジューリング あらかじめ計画されたスケジュールに従い、該当する日時に自動的に処理を実行する
トリガー設定 「メールを受信した」「フォルダにファイルが追加された」などの事前に設定したアクションが起こった際に、ロボットが自動的に処理を開始する
ワークフロー 手順が決まったワークフローを実行する。前の処理が確実に終了してから次の処理を実行し、一連の処理が終了した時点で完了とするトランザクション処理にも対応する
エラー処理 エラーの発生など特定の条件が発生した際に分岐処理を行う。エラーの場合は管理者にアラートを出し、最初に戻ってもう一度トライするといった処理を設定できる
AI・機械学習の搭載 AIを搭載し、作業内容の機械学習を繰り返してより最適かつ高速な処理を見つける

ロボット管理

機能 解説
ダッシュボード 社内で運用するロボットが処理に成功したか、失敗しているかなどといった稼働状況が確認できる
複数ロボットの制御 一度に複数のロボットを制御できる
ログ管理 管理ツールの操作やアクセスログと、ロボットの実行ログを管理する

RPAの進化版「IPA(Intelligent Process Automatio)」とは?

IPAとは、AIや自然言語処理などの技術を活用して、複雑な業務を自動化する技術です。AIがプロセスの分析と最適化、機械学習に基づいた判断を行うため、RPAよりも複雑で高度な業務を自動化することができます。自然言語の処理が可能なことから、抽象的な指示でもタスクを定義して実行することもできます。

RPAとIPAの選択は、自動化したい業務の内容や複雑さ、そして企業の目的によります。RPAは単純なタスクの高速・大量処理に適していますが、より複雑なタスクや判断が必要な業務はIPAが適しています。

RPAツールの最新トレンド2024

市場規模の拡大

RPAの市場規模は年々拡大しており、特に大・中規模企業の導入率が増加しています。2022年9月時点で大・中規模企業のRPA導入率は45%と約半数を占めており、現在準備中・検討中の企業約20%を含めると今後さらに導入が加速していく見込みです。

AIツールとの連携

RPAとAIを連携させたツールも登場しており、非定型業務の分野にもRPAが活躍の場を広げつつあります。具体的にはRPAとAI-OCRの統合、画面スクレイピングではなくAPIによる対象システムとのやり取り、プロセスマイニングツールによる業務プロセスの可視化と分析などが行われるようになりました。

ワークスタイルの変化

新型コロナウイルスの影響で、テレワークが促進されワークスタイルも変化しました。しかし、オフィスでしか行えない業務もあるでしょう。そこで注目されているのがRPAです。RPAに作業を記憶させれば、決まった時間に指示した作業を行います。またクラウド型のRPAであれば、ブラウザを開くだけで利用可能なため、出社せずに自宅から操作できます。

RPAツールに関連のあるソフトウェア

RPAツールに関連のあるソフトウェアについては、以下のようなカテゴリーが挙げられます。

OCRソフト:画像やPDFなどの文書をテキストデータに変換する技術のことです。RPAツールと組み合わせることで、紙や電子文書の入力や処理を自動化できます。

マシンラーニング(機械学習):人工知能やデータ分析などの技術のことです。RPAツールと組み合わせることで、複雑な判断や予測などの業務を自動化できます。

ワークフローシステム:業務の流れや承認などのルールを管理するシステムのことです。RPAツールと組み合わせることで、業務の効率化や品質向上などの効果が期待できます。

BIツール:ビジネスインテリジェンスと呼ばれる、データを分析してビジネスに活用するツールのことです。RPAツールと組み合わせることで、データの収集や加工、レポート作成などの業務を自動化できます。

コールセンターシステム:顧客からの問い合わせに電話で対応する際に、顧客情報やこれまでのやりとりの履歴を活用するためのシステムです。

【規模別】RPAツールの人気おすすめランキング

RPAツールの高評価ランキング

製品名スコア満足度レビュー数価格
ロボパットDX4.74.8/5点216件19,800円~ / 月額
EzRobot4.74.7/5点90件要お見積り
クラウドBOT4.74.6/5点4件0円~ / 月額
EzAvater4.64.6/5点75件200,000円~ / 月額

※上記のランキング表は、2024年9月20日時点の「RPAツールの高評価ランキング」から引用しており、ITreviewの保有するユーザーレビューデータに基づいて選出されています。

各製品の機能の有無や操作性、サポート品質や料金プランなど、さらに詳しい比較表は、こちらの「製品比較ページ」から確認することができます。

中小企業で人気のRPAツールランキング

製品名満足度レビュー数価格
ロボパットDX4.8/5点93件19,800円~ / 月額
EzAvater4.8/5点25件200,000円~ / 月額
EzRobot4.7/5点82件要お見積り
AUTORO(オートロ)4.7/5点12件要お見積り

※上記のランキング表は、2024年9月20日時点の「中小企業で人気のRPAツールランキング」から引用しており、ITreviewの保有するユーザーレビューデータに基づいて選出されています。

各製品の機能の有無や操作性、サポート品質や料金プランなど、さらに詳しい比較表は、こちらの「製品比較ページ」から確認することができます。

中堅企業で人気のRPAツールランキング

製品名満足度レビュー数価格
ロボパットDX4.7/5点97件19,800円~ / 月額
EzAvater4.5/5点39件200,000円~ / 月額
SS&C Blue Prism4.5/5点7件要お見積り
EzRobot4.5/5点6件要お見積り

※上記のランキング表は、2024年9月20日時点の「中堅企業で人気のRPAツールランキング」から引用しており、ITreviewの保有するユーザーレビューデータに基づいて選出されています。

各製品の機能の有無や操作性、サポート品質や料金プランなど、さらに詳しい比較表は、こちらの「製品比較ページ」から確認することができます。

大企業で人気のRPAツールランキング

製品名満足度レビュー数価格
ロボパットDX4.8/5点24件19,800円~ / 月額
EzAvater4.5/5点10件200,000円~ / 月額
AUTORO(オートロ)4.3/5点9件要お見積り
アシロボRPA4.3/5点3件50,000円~ / 月額

※上記のランキング表は、2024年9月20日時点の「大企業で人気のRPAツールランキング」から引用しており、ITreviewの保有するユーザーレビューデータに基づいて選出されています。

各製品の機能の有無や操作性、サポート品質や料金プランなど、さらに詳しい比較表は、こちらの「製品比較ページ」から確認することができます。

RPAツール導入時のROI・費用対効果の算出方法

1.RPAツール導入で人件費および長時間労働の課題を解決する場合

 ROI・費用対効果の算出は、人間の業務量がどれだけ削減できるかに注目するのが一般的です。下記の内容をもって算出を行います。

RPAの費用対効果



 まずRPAツールが適用できる業務がどれだけあるか、適用した場合にどれだけの業務時間が削減できるかを算定します。それらとRPAのランニングコストとを比較し、費用対効果を算出します。

削減できる人件費

(1)業務の棚卸しとRPA適用対象業務の作業時間および人件費

  RPA化する業務を特定し、それぞれの作業時間、作業件数とコストを測定します。
  
 (調査項目)
   ・対象業務の年間作業時間(ピーク時、オフピーク時の両方の作業時間を必ず含める)
   ・対象業務の年間処理件数
   ・対象業務の担当者の職位(賃金水準)別コスト
  
  ●計算の例
    年間作業時間:毎週平均10時間 … 約520時間 (内訳は確認作業5200件)
    担当者は一般正社員:人件費コスト = 3000 [円] × 520 [時間] = 1,560,000 [円]
※ 上記は1つの業務の例、実際には数十~100以上の業務が対象となる想定されます

(2)RPA化後の業務時間および人件費

 RPA導入後の作業時間とコストを推定します。
 
●作業時間削減効果計算の例
   ・年間作業時間:自動化により1件あたり1秒に時短可能だが、週1回30分(1800秒)の人間による
    チェックが必要な場合
    … 5200 [件] × 1 [秒]  + 52 [週] × 1800 [秒] = 98,800 [秒] ≒ 27 [時間]
    作業時間短縮効果としては、520 [時間] ー 27 [時間] = 493 [時間] の削減ができたことになります。
    ※ 稼働状況を見守る手間なども考慮する必要があります。

(3)RPAツール導入・運用コストの算出

 RPAの導入コストには次の費用が含まれます。
 
■RPAツール購入(契約)・運用管理コスト
・RPAツールライセンスコスト
・RPA稼働サーバー、PCのシステムコスト

■RPAツール導入初期費用・教育コスト

■RPAランニングコスト
・ロボット開発コスト(業務に合わせたロボットの処理フロー設計)
・業務部門からの問い合わせ・トラブル対応コスト

(4)RPAツール導入の費用対効果とROI

 削減できる人件費からRPA導入・運用コストを引くと、費用対効果が算出できます。また、人件費削減額を利益と考えると、次のようにROIが計算できます。

 注意ポイント:RPA導入企業では数十〜数百の業務を対象にすることが多く、ロボット台数は1カ月に数台〜数十台のペースで増えていくことも多いようです。初年度は導入コスト、教育関連コストが多くなりがちであるためROIはそれほど高くなりません。導入初年度だけでなく、数年の運用を見越した費用対効果、ROI算出をお勧めします。

2.RPAツール導入による「働き方改革」への貢献

 人件費の面からの費用対効果、ROIの算出に加え、長時間労働削減のための「働き方改革」への貢献もポイントです。貢献度合いは、やはり作業時間がどれだけ削減できるかです。下記のように算出できます。

残業時間削減効果

3.RPAツール導入による他の定量的、定性的効果の算入

 
 RPA導入には、定量的に測れる効果と、数値的に表すのが難しい定性的効果もある。こうした効果についても、たとえ数値化が難しくとも、稟議書には記入しておくことをお勧めします。

【定性的効果の例】
・オペレーションミスの抑制:ヒューマンエラーの可能性が少なくなります。従来のエラー発生率とRPA導入後のエラー発生率を比較することで、効果が算出できる。
・従業員の精神的負担からの解放:作業ミスの発生が少なくなり、集中力を要求される業務を行う負担が軽減されます。
・セキュリティ、コンプライアンスの強化:業務の自動化により人間の関与を限定的にできるため、情報漏えいや改ざんなどの不正行動を防ぐことができる。

 ROI・費用対効果を算出する際には、ぜひこれらのケースを参考にしてください。また、ITreviewでは稟議起案時にROI・費用対効果の算出など参考情報としてそのまま添付できるサポートコンテンツを無料配布中です。下記にてダウンロード後、稟議の起案にお役立てください。

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